自律神経失調症は整体で治るのか?

結論から申し上げると自律神経失調症には整体よりも鍼灸です。

もちろん整体が全く効かないわけではないと思うのですが、私の経験から申し上げると鍼灸よりも改善にかなり時間がかかります。私はマッサージの国家資格も持っていますし、整体に経験があるので、実感値として鍼灸が最も短時間で患者さんに効果を出せることがわかっています。ただ、自律神経失調症自体の治療期間はぎっくり腰のように1回や2回では治すことはできません。

現在は、よっぽど針治療が怖いという人を除いては鍼灸で治療しています。

世の中には身体に物理的に働きかけて身体の状態を改善させる目的の手技療法がたくさんあります。例えば鍼灸、整体、マッサージ、カイロプラクティック、リラクゼーション、アロマテラピー、オステオパシーなどです。

数あるセラピーの中で鍼灸が最も自律神経失調症の改善に効果的なのでしょうか?そしてその根拠はどんなものでしょうか?

良く知られている通り、そもそも自律神経失調症は長期的なストレスを受け続けると起きるという共通認識があると思います。ただ一般的にストレスと言えば「精神的ストレス」を意味すると思うのですが自律神経失調症を引き起こすのは必ずしも精神的ストレスだけではありません。近頃の自律神経失調症の原因として問題となるのは精神的な緊張や長期の不良姿勢によって起きる「首や背中の深層筋の緊張」による自律神経節の刺激なのです。

つまり大雑把に言って自律神経失調症は下記のプロセスで起きると考えています。

精神的ストレス(交感神経緊張)、デスクワークなどの不良姿勢(猫背姿勢)

深層筋(首や背中)の緊張

自律神経節の持続的刺激 & 深層筋の筋緊張(コリ)による筋膜性疼痛(痛み)のストレス

交感神経か副交感神経どちらかの自律神経の一方的な優位状態

全身の自律神経失調症の発現

上の流れは自律神経失調症の患者さんの多くに共通して見られると感じます。そして上の流れの中の最も上流であるストレス自体を除去したり解消することは非常に難しいのですが、首や背中の深層筋の緊張を緩和して自立神経節に直接かかるストレスを軽減したり、深層筋の筋膜性疼痛(コリの痛み)自体を解消して脳に伝わる痛みのストレスを緩和することができれば自律神経失調症は改善するということです。実際に当院では自律神経失調症専門の鍼灸治療を実施していてほとんどの患者さんが3ヶ月以内に改善を実感しています。

冒頭で説明した通り、自律神経失調症に最も効く治療は鍼灸ということになるのですが、それは針治療こそが深層筋の緊張をほぐすことができるからなのです。

そして実は針治療にはそれだけではなく自律神経に直接働きかける上脊髄反射という機序で自律神経を安定化させることもできるのです。

自律神経失調症に効果的である理由をまとめると下記の3つになると思います。

(1)深層筋は個人差がありますが体表から3〜5cm奥にあり、指では届かないため直接刺激を加えるには針のような道具が必要。

(2)慢性的に硬くなった筋肉をほぐすには針で細胞に侵害刺激を加える必要がある。

(3)手や足の指先に微細な侵害刺激(針の刺激)を加えることで上脊髄反射という自律神経(副交感神経)を安定化させる反射を起こすことができる。

病院などでデパスやワイパックスなどのお薬を処方されても思うように治らないという方は一度は腕のある鍼灸店に問い合わせてみることをおすすめいたします。藤沢、辻堂、茅ヶ崎などでお探しの際はぜひ当院にご連絡ください。

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