なぜ針治療でコリがほぐれるのか?

なぜ針治療で筋肉をゆるめることができるのか?

なぜ硬くなった筋肉を針治療で改善することができるのでしょうか?

あのフワッと筋肉がほぐれる独特の感覚が好きで針治療を受けておられる方も非常に多いと思います。なぜ痛いはずの場所に針を刺すと筋肉がほぐれるのでしょうか?ほとんど痛みを伴いませんし、マッサージや指圧とは比べ物にならないほど筋肉は根本的に緩みます。

結論から言ってしまうと人の生体には「軸索反射」という無意識に働く反射機能があります。※下図参照

その反射とは生体の組織が外部からの侵害刺激(針の刺入など)を受けるとCGRPやSP(サブスタンスP)などの特殊な物質(神経伝達物質)が放出されます。そしてその物質には血管を拡張させる働きがあり、針を刺した局所とその近くに血流が増加するというものです。

つまり筋肉への血流不足で酸素や栄養が不足してコリ(筋肉の過緊張)を起こしてしまった部分の近くに針を刺すことで、局所的に血流が増すことになります。それによって筋肉は本来の状態を取り戻し、コリがほぐれるのです。ちなみにコリを起こしている筋肉は痛みを発するものですが、痛みの原因物質であるブラジキニンやヒスタミンなどもこの血流によって洗い流され、痛みも治まるというわけなのです。

また、今ご説明したことはあくまでも痛みのある場所への治療(局所治療)についてですが、筋肉が緊張してしまう根本的な原因はストレスを感じている脳の緊張にあります。ですので、肩や首などのコリのある場所にだけ鍼を打つだけではなく、頭部(百会などのつぼ)などに鍼を打つことで脳の血流をあげて緊張状態を緩和させます。その意味で鍼灸治療は即効性のある対症療法と根本治療を同時に行うことができる希有な治療方法なのです。

※頭部(百会)への鍼治療が前頭前野の血流を上げることは2018年9月24日にNHKで放送された「東洋医学のチカラ」でも医師によって言及されております。

この一連のプロセスを見てもわかる通り、マッサージや整体では決して起こすことができません。また強いマッサージは組織を多く破壊することで「揉み返し」を起こしますが、針治療のような微細な侵害刺激ではそのようなことは起こりません。痛みもほとんど感じないどころか刺さったこともわからない場合も多いと思います。

最小限の刺激で劇的に筋緊張をほぐす、これが鍼灸治療なのです。

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