なぜ鍼灸は病気を治せるのか?

毎日患者さんを治療をしていると、こんな質問をよくいただきます。

「なんで鍼灸は効くのでしょうか?」

「なんで鍼灸で乱れた自律神経を整えることができるんですか?」

「手先のツボで症状が改善するのはなぜですか?」

「何で東洋医学には不思議な力があるのでしょうか?」

「そこは何のツボですか? 気って何でしょうか?」

でもそもそも「気」って何なのでしょうか?

物質でも電気でも何かのエネルギーでもない「何か」なのです。

そして「気」と言っても目に見えるものでも計測できるものでもないため、理論や説明はどうであれ最終的に治療効果があれば「気」の存在を信じてもらえるし、効かなければ東洋医学はまやかしだと言うことになってしまいます。

なので私は極力患者さんと私との間で共通認識のない言葉は使わないようにしているんです。

なるべく共通認識のある言葉によってわかりやすく伝えたいと思っています。。それが可能なのは鍼灸治療というのが物理療法の一つだからなのです。物理療法というのはみなさんにも馴染みのある温熱療法、超音波療法、電気刺激療法、レーザー光線、牽引療法など体の組織や細胞に直接刺激を与えることで、生体の機能を正常にするものです。鍼灸も実はその一つなのです。ただ一つ違うのは他の療法には無いユニークな効果があるのです。

最近やっとNHKなどでメカニズムが放送され始めて知られるようになってきています。

針というとぎっくり腰を1回で治したり、自律神経失調症やうつ病を劇的に改善させたり、現代医学でお手上げの病気を治してしまうことがあるので、人智を超えた不思議な力があると思われてしまうのですが、実際はそうではなく鍼灸には他の治療にはない物理的効果が存在するのです。

関連記事:ぎっくり腰は1回で治す自律神経失調症とどう捉え、治すか?

例えば、鍼灸が現代医学で治療困難な自律神経失調症に効果を発揮するのはなぜでしょうか?

自律神経の乱れで胃腸に不調が出る過敏性腸症候群について説明します。

そもそも過敏性腸症候群というものを悪化させる要因として単なる精神的なストレスだけではなくて、緊張して硬くなってしまった筋肉からの異常な情報(電気信号)が胃腸を支配する自律神経同士を繋ぐ中継地点(自律神経節)に慢性的に伝わることで病的な状態(下痢や便秘)を引き起こしてしまっているのです。つまりそのポイントとなる筋肉の場所と深さを理解して、患者さんの生体の個性に合わて針の長さ、太さ、刺し方、刺激量を調整することで硬くなっている筋肉を緩めて異常な電気信号が自律神経節に流れないようにするのです。そうすることで胃腸に脳からのノイズの無い正しい司令が伝わり胃腸が正常に戻るのです。

本来は複雑なプロセスがあるのですが、シンプルに説明するとこういうことになります。

自律神経失調症だけでなく他の多くの難しい病気に関しても「脳、神経、筋肉、血管、感覚器」など皆さんに共通認識のある言葉でわかりやすく説明することができます。その他に線維筋痛症、慢性疲労症候群、慢性上咽頭炎、関節リウマチ、もうつ病、パニック障害、不安障害、睡眠障害、適応障害、など現代医学では治療困難な病気に対する治療の目的を説明することができます。

ですからもし色々な病院や治療院を回っても「異常ありません」と言われたり、「自律神経の乱れです」と言われて安定剤を出されてしまった場合にはしっかりと現代医学的に説明ができる腕のある鍼灸師の治療を受けていただきたいのです。「気」などわかりにく言葉を使わないで説明してくれる鍼灸院を見つけて欲しいのです。そういう鍼灸院は大抵ホームページの中で病態や治療に関して詳しくわかりやすく説明しているので判断がつくと思います。

もちろん私は東洋医学、中医学の古典を勉強するのも大好きです。それは2000年前には解剖学、生理学、病理学の知見が無いのにも関わらず、現代医学的に十分納得のいく経穴(ツボ)が治療点だったり現代医学的にも説明がつかないような治療効果をあげるケースがあることです。

多くの場合古典に書いてあることは現代的な言葉や仮説に置き換えて説明することができます。説明のつかない場合はそのことをそのまま患者さんにお伝えします。

私は患者さんを治療する際には極力患者さんのわかる言葉で病態や治療内容を説明しいます。ご自身の体がどういう状態なのかご本人にも知っていただきたいという思いがあります。ご自身を理解できれば日常生活の中でご自身で良い悪いを判断することができるのです。巷にあふれている間違った治療や整体を選ばなくて済むようになります。

藤沢、鎌倉、茅ヶ崎など湘南エリアでなかなか改善しない症状をお持ちの方はぜひ当院にご相談ください。

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