鍼灸治療は様々な疾患・症状に効く副作用のない安全な治療手段です。興味はあるけど漠然とした不安や誤解をお持ちの方も多いと感じます。少しでも鍼灸を正しく理解して治療を体験していただきたいです。下記以外で鍼灸について疑問のある方はこちらからご連絡ください。初めて鍼灸治療を受ける患者さんの心配や不安を少しでも取り除くことができればと思っています。

鍼灸は痛くないですか?

ほとんどの方が「思ったより全然痛くなかった」と驚かれます。当院では、痛みを感じにくい「極細の鍼」を使用しており、注射が苦手な方でも安心して受けていただけます。
私自身も最初は不安でしたが、初めて受けたときはまったく痛くなく、拍子抜けしたことを覚えています。鍼治療には「痛くない鍼」と「少し響きを感じる鍼」がありますが、多くの症状には痛くない鍼で十分に対応可能です。
鍼が痛くない理由としては、鍼灸専用の鍼は先が丸く非常に細く、注射針の約1/5の太さで、髪の毛より細いものもあります。蚊に刺されたときのように、気づかないほど優しい刺激です。
また、ごくまれに中枢過敏(痛みに敏感な状態)の方がいますが、問診で把握し、無理のない刺激に調整いたします。

針は衛生的なものですか?感染の心配は?

A.ご安心ください。当院で使用するすべての針は下の写真のようなディスポーザブル(使い捨て)のものになります。そして製造の段階で完全滅菌処理されています。よって感染症なども起こりません。

鍼灸による好転反応とは?

鍼灸治療のあとに一時的に「だるさ」「眠気」「頭痛」「のぼせ」などが現れることがあり、これを「好転反応(こうてんはんのう)」と呼びます。体が治癒モードに入る過程で起こる自然な反応です。
これらはすべて、体が交感神経優位(緊張状態)から副交感神経優位(リラックス・回復状態)へと切り替わる過程で起こるもので、1〜3日ほどで自然におさまることがほとんどです。
鍼灸を初めて受ける方には特に出やすい症状です。

施術当日の服装や持ち物は?

当日の下着については背中の大部分が覆われていなければ大丈夫です。通常のブラジャーで問題ないと思います。ヨガなどに使われる背中(左右肩甲骨の間)が覆われてしまうようなものは適さないです。
また治療にあたっては鍼灸施術専用の服に着替えていただきます。この衣服は治療する際に肌の露出を極力おさえられる構造になっていたり、関節などが動かしやすいように工夫されて作られています。

なぜ鍼治療にはリラクゼーション効果があるのですか?

鍼治療には、深部の筋肉をゆるめ、自律神経を整える高いリラクゼーション効果があります。「疲れているのに眠れない」「常に体が張っている」という状態の多くは、精神的なストレスだけでなく、筋肉の無意識の緊張が原因です。特に姿勢を支える「抗重力筋」は、日常的に緊張しやすく、その信号が脳に伝わり続けることで、心身が緊張モードから抜け出せなくなります。
鍼治療でこの筋緊張を根本から解放することで、脳もはじめて本当の休息に入ることができるのです。

なぜ鍼灸でこりが取れるのですか?

鍼治療を受け方の中には「ふわっと筋肉が緩む感覚」とおっしゃる方がいます。これは偶然ではなく、生理学的なメカニズムによるものです。
鍼が筋肉に刺さると「軸索反射」と呼ばれる神経反応が起こり、CGRPやサブスタンスPという神経伝達物質が放出されます。これらには血管を拡張させる働きがあり、それまで酸素・栄養不足だった筋肉に血流が戻ります。
血流が回復すると、コリや痛みの原因となっていた物質(ブラジキニン・ヒスタミンなど)が洗い流され、筋肉が本来のやわらかさを取り戻すのです。

月経期間中でも鍼灸治療はできますか?

はい、基本的に問題ありません。むしろ生理痛やPMSのある方には、月経中の施術が効果的な場合もあります。

鍼灸には血流を整え、痛みをやわらげる作用があるため、月経痛・月経不順・子宮内膜症・PMSなどの不調に有効に働くことがあります。

衛生環境についてどのようなことを実施していますか?

当院では、患者さまに安心して鍼灸治療を受けていただけるよう、以下の衛生管理を徹底しております。

  • すべての鍼は使い捨て(ディスポーザブル)を使用しています。
  • 患者さまごとに石鹸による手洗いを徹底しています。
  • 1人の施術につき5〜10回以上のエタノール手指消毒を行っています。
  • 枕は患者さまごとにエタノール消毒し、その上から使い捨てフェイスペーパーを使用しています。
  • 院内は常に換気扇を使用し、空気の循環を保っています(特にお灸使用時)。
  • ソファのアームやドアノブなどの共用部分は定期的にエタノールで消毒しています。
  • 冬季にはサージカルマスクを着用し、感染予防に努めています。
  • 施術者の白衣は毎日交換し、清潔を保っています。

今後も引き続き衛生管理を徹底し、安心して通っていただける環境を整えてまいります。

鍼治療のデメリットはありますか?

だるさ・眠気 施術後に軽い倦怠感や脱力感が出ることがあります。特に初回や疲労が溜まっている方に見られますが、ゆっくり休めば自然に回復します。

お灸による低温やけど ごくまれに軽度のやけどが生じることがあります。肌が敏感な方は事前にお伝えください。

いずれも一時的なものがほとんどです。不安なことがあればお気軽にご相談ください。