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坐骨神経痛の鍼灸治療にエビデンスはあるのか？
私は坐骨神経痛の針治療をかなり手がけていますので、エビデンスがなくても鍼灸治療が坐骨神経痛に有効であることは経験的にわかっています。ただそのことを裏付けるエビデンス（医学的根拠）も存在しますので念のためご紹介しようと思います。私も患者さんも治ることが最も大切なのであくまでも参考までに。
このサイトをご覧いただいている方はほとんどが日本人だと思いますが、坐骨神経痛で悩んでいる方は日本だけでなく世界にたくさんいます。つまり鍼灸と坐骨神経痛の論文なども世界に目を向ければ存在しています。
著名な医学論文データベースpubmed(アメリカ国立衛生研究所)で「acupuncture（針治療）」「sciatica（坐骨神経痛）」で検索をかけると102本ほどの記事が出てきます。もちろんその全てが有効性について論じているものではありませんが、その中から有効性について論じたものを紹介します。
この論文は１１本のランダム化比較試験をもとにしてシステマティックレビューと呼ばれる精度の高いまとめで、概要として下記の通りです。
『目的としては坐骨神経痛の鍼灸治療に関しての現時点での安全性と有効性を評価するためのものです。この論文には１１のランダム化比較試験（RCT）が含まれるが、その結果針治療は投薬治療よりも有効性がある可能性があり、また投薬治療の効果を高める可能性もありえる。ただより厳格な研究の量が求められ、それによってエビデンスのさらなる精度が担保されるであろう』
Effectiveness of Acupuncture for Treating Sciatica: A Systematic Review and Meta-Analysis
（『坐骨神経痛治療における鍼治療の有効性：システマチックレビューとメタ分析』）
Zongshi Qin
出典：Evidence-Based Complementary and Alternative Medicine