関節リウマチにはリウマチ専門の鍼灸治療が効きます。

 

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目次

1.関節リウマチ(RA)とは?

2.関節リウマチの症状

3.関節リウマチの診断基準

4.関節リウマチの一般的治療と鍼灸治療

5.スタインブロッカーの分類と鍼灸治療

6.慢性上咽頭炎と関節リウマチ

 

関節リウマチ(RA)とは?

関節リウマチを患っている方にとっては言うまでもないことかもしれませんが、念のため基本的なことからご説明いたします。

 

まず関節リウマチとは自己免疫疾患であり、膠原病であり、アレルギー疾患(Ⅲ型)です。この中で特に重要な概念が自己免疫疾患であることです。本来人間は自己と自己でないもの(非自己:細菌、ウイルスなど)を正確に識別することができ、非自己が体内に入ってきた場合には生体に備わった免疫機能(白血球、免疫グロブリンなど)が攻撃して撃退することで正常な身体の状態を維持するようにできているのです。しかしその機能が遺伝的要因や環境的要因などの複合的な理由でバランスを崩し、自己の細胞を攻撃しはじめてしまうことを自己免疫疾患と言います。関節リウマチの場合、主に関節内部を覆う膜に炎症が生じます。そしてこれが破骨細胞の働きを増強させ、関節内にパンヌス(肉芽組織)と呼ばれるを厚い層を形成し、軟骨や骨に伝染して結果として関節を破壊するような状態となっていくのです。

 

骨や骨の破壊がすすむと関節の変形や脱臼を起こします。やがて軟骨が完全になくなると関節はさらに変形しやすくなり最終的に関節強直(関節の癒着)を引き起こします。好発は30〜50歳代の女性です。湿度の高いエリア(沿岸地域)への引越等が誘因になって発症する例も見られます。

 

関節リウマチの症状

関節症状と関節外症状があり、緩解と増悪を繰り返すのが特徴です。早期に適切な鍼灸治療をすることで進行を止めたり改善したりすることができます。

 

◯早期症状

1)関節外症状:微熱、食欲不振、易疲労、体重減少、貧血、レイノー現象、間質性肺炎、血管炎

 

2)朝のこわばり:朝に手を握ったり、膝の関節を動かしたりする動作がうまくいかなくなることが多い。炎症関節に関節液がたまることによる。炎症の初期症状。

 

3)皮下結節:リウマチ結節とも言われる。皮膚の下にできる1〜2cmほどの硬いシコり。指、肘、膝、踵など、骨突出部で圧迫を受けやすい場所にできる。痛みはなく、縮小したりすることもある。

 

4)多発性関節炎:左右対象に複数の関節が慢性的に炎症を起こし、痛みを発する。

 

◯晩期症状

1)関節の変形:スワンネック変形(白鳥の首)、ボタン穴変形、尺側偏位(オペラグラスハンド)、外反母趾、ハンマー趾(足の指)と名付けられた独特の関節変形が起きる。

 

2)関節強直

関節強直とは骨・軟骨などの関節そのものを構成する組織(関節体)の病変により生じた関節の癒着で、稼働性も全く消失した状態を言う。

※関節拘縮との違い:脳梗塞後の片麻痺などで見られる関節拘縮は関節そのものではなく、関節を取り巻く軟部組織(関節包、腱、靭帯、筋肉)の病変によって生じた関節の運動制限のことを言います。

 

◯合併症:

・続発性アミロイドーシスによる腎障害、心障害

・シェーグレン症候群

 

関節リウマチの診断基準

下記7項目の中で4項目以上あれば関節リウマチと診断されることが多いです。

1)朝のこわばりが1時間以上(6週間以上続く)

2)3関節領域以上の腫脹(関節の腫れ)(6週間以上続く)

3)手首、中手指節関節、近位指節間関節の腫脹(6週間以上続く)

4)対称性関節腫脹(左右両方の同じ箇所に腫れが生じる)

5)手、指のX線写真像の変化

6)皮下結節

7)リウマトイド因子(RF)陽性:リウマチ患者さの70%に陽性反応が見られます。ただ、健常者にでも数%陽性になるケースがあるのでこれだけを根拠に診断することはできません。

 

※その他の診断基準

・抗CCP抗体:CCPという物質がリウマチ患者の関節滑膜に高原として存在することがわかっています。この抗体値を血液検査で調べることで、早い段階でリウマチの発症を予測することができます。早い段階でわかることは早期に鍼灸治療を開始することができるので、治る可能性もありがります。

 

・血沈促進:炎症反応が起きていると血液を取り出して放置した際に赤血球の沈下していく速度が早くなります。これはリウマチに限らず炎症性疾患や感性性疾患で見られるものです。

 

・CRP:これも炎症反応を見る血液検査です。

 

・血小板数減少

 

関節リウマチの一般的治療と鍼灸治療

私が治療したことのある患者さんは薬物療法と鍼灸治療を併用している方が多いように思います。早期のリウマチ(stage1,2)であれば鍼灸治療のみでも改善する例があります。また晩期のリウマチでも鍼治療によって痛みや炎症を軽減することができる場合があります。

※現在はstage1や2であっても西洋医学との併用することをおすすめしています。

◯薬物療法(投薬)

現代の薬物療法は下記が一般的です。中でもDMARDs(特にメトトレキサート)が主役となっています。

分類 機能 一般名
非生物学的製剤(DMARDs) 免疫調整薬 正常な免疫を抑制せず、異常な免疫機能を抑制する。 サラゾスルフ(SASP)、

ブシラミン

免疫抑制薬 免疫機能全般を抑制する メトトレキサート(MTX)、レフルノミド
生物学的製剤(DMARDs) 抗リウマチ生物学的製剤 蛋白製剤でリウマチに関与する免疫機能を阻害する。 インフリキシマブ、エタネルセプト、アダリムマブ、トシリズマブ

 

NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)  炎症と痛みを抑える ロキソプロフェンナトリウム
ステロイド ・炎症と痛みを抑える プレドニゾロン

※ステロイドは長期投与による副腎皮質ホルモンの機能低下などの重大な副作用が起きる場合がありしばしば問題になっています。ステロイドを薬剤として外部から投与することにより生体にもともと備わっているステロイドホルモンを産生する機能(副腎皮質)が弱まってしまうのです。そのため自ら炎症を抑える機能が低下し、ステロイドを止めると炎症が余計にひどくなる症状が出てしまうのです。

 

◯鍼灸治療

数回の鍼灸治療で、血沈値、CRP値、γグロブリン値に変化を与えることはできませんが、中長期の鍼灸によって免疫異常に良い影響を与える可能性は十分にあると思っています。

リウマチ因子(RF)やHLA-DR4型の遺伝子はリウマチと深く関係がありますが、健常者でもこれらを持つ人がいたり、リウマチ者でも因子の無い人もいるので、リウマチの発症には遺伝的要因よりもストレスなどの環境的要因が特に大きく影響していると言われています。遺伝的要因を持っている人が、カゼなどの感染症、ストレス、出産、手術などを引き金に発病したり、症状が悪化することがあります。このことはリウマチの発症や進行を予防したり改善できたりすることもできることを意味しています。

 

私の実践する現代医学的な鍼灸治療として「異種蛋白療法」と呼ばれるものがあります。今までに認識していない病原体などの体内異物がある場合、新たに自分以外の異物タンパク質を体内に与えることで、これを改めて白血球に認識させ、白血球を活性化させることで白血球による異物除去能力の増強をさせる治療のことを言います。お灸や火鍼をすることで皮膚には変成した蛋白質が発生します。これが免疫細胞を活性化させてリウマチの改善に効を奏するわけです。

 

リウマチの鍼灸治療については特定の経穴(ツボ)の刺激ではなく、全体的にバランスを調整するような鍼灸治療が要求されます。またリウマチの患者さんの中には体力の無い方も多いので全体として刺激量過多にならないように配慮しています。また個人差はありますが、一般的には治療期間が長くなることが多いので患者さんも気長に考えていただく必要があります。よく使う経穴としては腎兪、風池、足三里、中かん、身柱。

 

スタインブロッカーの分類と鍼灸治療

関節炎の進行度はStage Ⅰ〜Ⅳ、日常生活での機能障害の評価はClass Ⅰ〜Ⅳで分類されています。鍼灸治療で良好な効果が現れるのはStage Ⅰ、ⅡとClass Ⅰ、Ⅱあたりの方が多いように思います。ただそれよりも重度であっても痛みが弱まったり進行を止める効果はあると考えています。

関節炎の進行度 機能障害の分類
stage Ⅰ 骨に所見がないか、あっても軽度の骨萎縮 class Ⅰ 健康人と同様で、機能障害がない
stage Ⅱ 骨萎縮と軽度の骨軟骨の破壊 class Ⅱ 多少の運動制限はあるが、普通の生活ができる
stage Ⅲ 関節の破壊と変形を伴う class Ⅲ 日常生活動作や普通の作業がはなはだ困難である
stage Ⅳ さらに高度の破壊または硬直に至るもの class Ⅳ 寝たきりまたは車椅子生活で介助が必要

 

慢性上咽頭炎と関節リウマチ

関節リウマチ発症のプロセスはいろいろな要素があると思いますが、鍼灸で治りやすいタイプの一つとして自律神経失調症によって起きる慢性上咽頭炎によって免疫異常を起こしたケースが上げられると思います。

自律神経の乱れによって慢性上咽頭炎を発症し、上咽頭部分で免疫機能が活性化されます。上咽頭は人の免疫機能にとって重要な場所であり、そこが慢性炎症を起こすことで免疫機能に異常が起きます。そこで発生したリンパ球が自己を攻撃してしまうことがあります。それによって関節リウマチ(関節炎)、iga腎症、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、潰瘍性大腸炎、慢性湿疹などの自己免疫機序が疑われる疾患を起こしてしまうケースがあります。(関連記事:慢性上咽頭炎を治す

 

自律神経失調症→慢性上咽頭炎→免疫機能の異常→関節リウマチ

 

このようなプロセスで起きた関節リウマチの場合は自律神経失調症の鍼灸治療をすることで症状が消退します。

関節の痛みだけでなく慢性化した鼻づまり、喉の痛みや違和感、後鼻漏、めまい、頭痛、首こり、肩こりなどが同時に起きているような方は自律神経失調症が得意な鍼灸院の治療を受けてみることをおすすめします。藤沢、鎌倉、茅ヶ崎などのエリアでお探しの方は当院にご連絡ください。

 

【免責事項】

こちらに掲載された事例、体験談は患者様個人の治療成果や感想であって、万人への治療効果を保証するものでないことをご理解ください。治療による効果には個人差があります。