痛みの意味
痛みとはなんでしょうか?
放っておける軽いものから、線維筋痛症のように日常生活が維持できなくなったり痛みのあまり鬱病になったりするほどの重い痛みまで様々なものがあります。
そもそも私が鍼灸師になろうとしたきっかけが自身の痛みの経験があったからです。
そもそも皆さんが病院や治療院に行くのは「痛み」を感じたことがきっかけになることがほとんどですよね。
痛みがあるから「体のどこかに問題があるのではないか?」と考えるわけですね。それで「薬を飲もう」「薬をつけよう」「原因を医者に判断してもらおう」となるわけです。痛みの種類に関して敏感な方は「これはロキソニンが効きそうだ」「これは鍼灸が効きそうだ」と自分で判断する方もいると思います。
そもそも痛みとはなぜ起きるのでしょうか。逆にもし人間が痛みを感じなかった場合にどのようなことが起こるでしょうか?例えば鋭利はもので体に深い傷がついても人から指摘されるまで気付きません。その結果感染などを起こして最悪な場合死ぬことだってあり得ると思います。
つまり痛み(痛覚)は生命の維持にもっとも重要な機能であり、だからこそ触覚や温度覚などの様々な感覚の中で生物として最も古くから存在する機能なのです。
急性痛と慢性痛
痛みには種類があることをご存知でしょうか?急性痛と慢性痛という2つの痛みがあるのですが、痛みが脳で知覚されるまでのプロセスが異なります。
急性痛とは例えば何かで皮膚が傷ついたときに起こるような瞬時に感じる痛みです。その痛みは傷が治癒するまでは常にあるものを言います。これは体の異常を脳に知らせるための言わば警告信号で、体に必須の重要な機能と言えます。
一方で慢性痛とは3ヶ月〜半年ほど長引くものであったり、場合によっては数年単位で起こるものを言います。傷自体は治っているのになぜか痛みだけが残っているケースであったり、目には見えないようなレベルで筋肉の細胞が壊れ続けて起こる痛みがあります。急性痛に良く効くロキソニンも慢性痛にはほとんど効きません。痛みが起きている原因が違うからですね。
私が鍼灸治療の現場でよく見かける慢性痛は筋肉の長期の過緊張による痛みです。
現在日本国内で慢性的な痛みに悩まされている人は非常に多いと思います。特に整形外科などで色々な診断名がつくと思いますが、その多くが筋・筋膜性の痛みであることが多いと思います。
慢性痛症
なぜ慢性痛の中に傷や炎症が治っているのに、痛みがおさまらないタイプがあると説明しました。これは俗に慢性痛症と言われることもあり、非常に特殊なことが体内で起きています。
それは脳の中で起きています。
たとえば膝が痛いという時に、その痛みは膝で感じているような気がしますが、実は脳で感じているのです。ピンと来ないかもしれないのですが脳で感じたことを膝に投影しているのです。そしてここからが不思議なことなのですが、痛みという感覚も脳に記憶されてしまうのです。例えば何度も英単語を唱えていると暗記してしまいますよね? 痛みも長期的に感じ続けると「記憶」してしまうのです。なので慢性痛症はやっかいなのです。痛みの原因は治っているのに脳自体でその痛みを記憶しているので治りにくいのです。
線維筋痛症やひどい慢性腰痛などはたいがいこのプロセスが関わっているので治癒するのに専門的な治療が必要になってきます。線維筋痛症は慢性痛の王様と言ってもいいぐらい辛いものです。私も20代で経験しました。そして鍼灸真サージ師になってから多くの線維筋痛症の患者さんを治療し治してきました。なのでたいがいの慢性痛を治すことができます。
慢性痛をどうやって治すのか?
私は鍼灸、マッサージ、生体、カイロ、骨盤矯正など様々な治療手段を持っていますが慢性痛に最も効果のある治療手段は間違いなく鍼灸治療です。その中でもまだ日本では実践している人が少ない現代医学的な鍼灸治療が最も効きます。しっかりした技術をもった鍼灸師の鍼灸治療を受ければ首・肩・腰・膝など、どんな痛みやしびれにも効くと思います。私は慢性痛の中でも最も難治性の高いと言われている線維筋痛症の患者さんをかなりの確率で痛みを消失もしくは軽減させています。投薬治療や整体などが全く効かなかった患者さんを線維筋痛症専門の鍼灸治療で改善させてきました。私自身が線維筋痛症を経験したことがあるので感覚的にもいろいろなことが理解できます。
線維筋痛症に限らず体の痛みで悩んでいる方はぜひご連絡ください。藤沢や鎌倉を中心に神奈川全域に出張・訪問鍼灸とマッサージを提供しています。
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