脊柱管狭窄症(LSCS)(藤沢・男性・50代前半)

脊柱管狭窄症の痛み・しびれが鍼灸(針)で改善した症例です。

患者

病院による診断名:腰部脊柱管狭窄症

年齢・性別:50代前半、男性

住まい:藤沢市

職業:デスクワーク

症状・主訴

(1)腰部、臀部(お尻)、両側下肢(両足)の痛みとしびれ

(2)歩行時に300mぐらい歩くと両側下肢の嫌み・しびれ・脱力が増強してきて歩けなくなるが、停止してしばらく前屈みになっているとまた歩けるようになる(間欠性跛行)。

症状の経過

患者さんは社会に出た頃から内勤のデスクワークを続けており、30代の頃から慢性的な腰痛があったようです。その頃の医師の診断は軽い腰椎ヘルニアとのことでした。CTやX線の画像診断でもヘルニアはそんなに突出しているわけではなく、腰部の痛みとの因果関係ははっきりしないと言われていたようです。腰痛には波がありさほど気にならないことが多かったようです。

40代に入ってから腰の痛みの程度が強くなって整骨院や整体院に通うようになったようですが、施術後は少し良くなるもののすぐに症状が出てきてしまい結局は痛みのない姿勢をとって我慢することが続いたようです。50代に入ってからは上記の症状で挙げたような腰部臀部の痛みに加えて300mぐらい歩くと痛み・しびれ・脱力が出てきて歩行困難になったそうです。ただ前屈姿勢で少し休むとまた歩けるようになったようです。

整形外科、整骨院、整体などに通ったもののなかなか改善しない状態が続きました。そんなとき当院で脊柱管狭窄症が改善された方からの紹介で出張鍼灸治療をすることになりました。

診察・原因

まず脊柱管狭窄症とはどんなものかについて説明いたします。

脊柱管というのは背骨の中を首から腰まで縦に走るチューブ状の空洞を言います。その空洞には脳から連続的に連なった神経の束(場所によって頸髄、胸髄、腰髄と呼びます)が通っているのです。脊柱管狭窄症とは文字通りその管がいくつかの原因によって狭くなってしまい、神経の束を圧迫することにより起こるものです。そして脊柱管が狭くなってしまう理由としてはいくつか考えられます。まず極めて稀ですが先天的に脊柱管の形状が細い方がいます。この形状を持ちつつ次に説明する後天的な要因が重なって起こる方もいますが稀です。そして多いケースとして後天的なものです。椎間板の中にあるやわらかいゼリー状の物体が脊柱管まで侵出してきて脊柱管を狭くする椎間板ヘルニア。脊柱管を構成する腰部の椎骨が前方に滑ってしまって脊柱管を狭くしてしまう脊椎分離すべり症です。その他に後縦靭帯骨化症(OPLL)、黄色靭帯の肥厚、変形性腰椎症などがあげられます。

この症状を呈している場合の注意点として2点あります。

まずしばらく歩くと脱力や痛みで歩けなくなってしまう間欠性跛行が脊柱管の問題ではなく、血管の病気である閉塞性動脈硬化症(ASO)や閉塞性血栓血管炎(TAO、バージャー病)などによって起きている場合があります。これを調べるために足にある足背動脈の拍動を確認します。しっかりとした拍動が確認された上で治療をします。もし足部の安静時の著しい冷えであったりしびれなどがある場合は念のため循環器専門の病院で診ていただくことも必要だと思います。次にこの症状が脊柱管が問題で起きている場合においても直腸膀胱障害(残尿感、尿意頻数、尿失禁、便秘、ED)などがある場合にも脳外科などの病院を受診していただいた方がいいと思います。

この患者さんは腰椎ヘルニアによって神経根を圧迫したことによるものだと考えられました。足背動脈の拍動もしっかりしており、安静時の下肢のしびれや冷感などもないため血管系の疾患でもなさそうなのでした。鍼灸で適用可能だと判断し治療に入ることにしました。

治療方法

まず脊柱管狭窄症の症状に鍼治療はよく効く例が多いです。もちろんしっかりとした医学的知識に基づいた治療ができなければ効かないことは言うまでもありません。上述したようにこの病気は脊柱管が狭窄したことにより起こるとされているのですが、鍼によって狭くなった部分を広げることができるわけではありません。ただ痛みやしびれに関しては鍼灸治療でも改善可能なことがあります。

この点に関して、私は痛みを起こしているのは腰部の神経圧迫によって二次的に腰部(L4、L5あたりが好発)の深層にある筋肉の痙縮(筋肉の過度の緊張)を起こして、それによって痛みやしびれが起きていると考えています。つまりこの腰部の深層にある筋肉を鍼によって正常に戻すことができれば痛みが緩和する可能性が出てくるということです。

さて、この患者さんに関して初診の治療で痛みやしびれは10だったものが7程度にまでなりました。その後2診目・3診目で痛みは5程度までに低下しました。その後3ヶ月は週に1回程度は出張で治療をさせていただき徐々に症状が緩和していきました。3ヶ月ほど経った頃にはほとんど違和感がなくなり、生活するのに全く問題ない状況になったのです。今ではたまに腰部に違和感が強まったときに心身のメンテナンスも兼ねて出張して治療をしています。またリラクゼーションのための本格的なマッサージも提供しています。

この患者さんのケースは腰部で起きる脊柱管狭窄ですが、頸部で起きる脊柱管狭窄症(首の痛みと手のしびれ)についても同じ用に痛みやしびれを取ることができます。

藤沢や鎌倉で脊柱管狭窄症(腰部・頸部)の出張鍼灸治療をこなしています。症状がなかなか取れずに困っている方はぜひ一度お電話かメールでご相談ください。

現在初回限定の価格を設定しています。この機会に国家資格者による質の高い鍼灸・マッサージ・リラクゼーションをご体験ください。

【免責事項】

こちらに掲載された事例、体験談は患者様個人の治療成果や感想であって、万人への治療効果を保証するものでないことをご理解ください。治療による効果には個人差があります。