坐骨神経痛(Sciatica)の患者さん(藤沢市・50代前半)

関連記事:坐骨神経痛は整体で治るのか?坐骨神経痛葉山町70代の患者さん

坐骨神経痛の鍼灸治療に関するエビデンス

患者

年齢:50代前半

住まい:藤沢市辻堂

職業:デスクワーク(内勤)

主訴

(1)右腰部と臀部(お尻)の慢性的な鈍痛(奥の方のにぶい痛み)、

(2)大腿部(もも)の裏側から下腿前面(すね)、足背(足の甲)にかけてのしびれと痛み

 ※痛みの症状は早朝起床時に最も強まる

発症の経過

患者さんは30年近く内勤のデスクワークを続けており、日中に歩くのは社内で他部署に用事のある時とランチの時ぐらい、という状況でした。昼間の時間のほとんどを座ってPCを使って過ごしています。そして30代の頃から慢性腰痛を患っており、痛くなったら整骨院などでマッサージを受けてごまかして、また症状が出て、、の繰り返しだったそうです。50代になったあたりから電車で座っている時に右の臀部(お尻)と太ももの裏、スネ、足の甲にしびれと軽度の知覚麻痺が起きるようになったそうです。そして日に日に痛み・しびれが強くなっていき、お仕事に集中することもままならないようになりました。整形外科を受診したところ坐骨神経痛の診断を受け、痛み止め(ロキソニン)と湿布を処方されたようですが思うように改善しなかったようです。そして口コミサイトなどを見てリラクゼーション、整体、マッサージ、整骨院、鍼灸院などに通ったようですが、治療後は良くなってもすぐに症状が出てきてしまったようです。発症から3年ほど経過していました。そんな中、当院の出張訪問治療で症状が改善したご友人から紹介を受けてご連絡いただきました。

診察

視診:

腰部全体は血色が悪く、黒っぽい皮膚の色になっていて、東洋医学で細絡と言われる細い静脈が浮き出た状態が顕著に現れておりました。

また姿勢は上半身が左に斜めに傾斜しており、右の腰部をかばっていることが伺えました。

問診:

主訴にある通りの症状で、右の腰、右のお尻の中央の奥、坐骨結節部、ももの裏、すね、足の甲に痛みとしびれ、軽い知覚の麻痺があるとのこと。デスクワークをしていて夕方に痛みやしびれが強まることが多い。

また発症しはじめた頃は決算前で非常に業務が立て込んでおり、終電で帰ることも多くなったそうです。職場のストレスも非常に大きかったようです。※精神的ストレスと腰痛は密接な関係があることは医学専門書などでも多く報告されています。

発症から既に3年ちかく経過していました。

触診:

腰部全体が非常に硬く、可動域(正常に動くべき範囲)も制限されている状態。腸骨稜(腰の付け根)の背骨に近いところに圧痛(押して痛い)あり。右臀部(お尻)の中心の奥の筋肉(梨状筋)に著しい筋緊張。足の親指と人差し指の付け根付近に筋緊張と圧痛あり。

治療と予防

鍼治療を腰部と臀部(お尻)、頸部(首)に施しました。1診目で少し良くなり、3診目で大幅に改善したと言っていただけました。自覚的な痛みとしびれが10から2程度に改善したようです。鍼治療はぎっくり腰(急性腰痛)のように1回で顕著な効果を出せることは少ないのですが、坐骨神経痛を改善できることも多いのです。現在は腰痛もかなり良くなったのですが、仕事が立て込むと少し痛みが出ることがあるようで、その都度出張して腰痛の治療をしています。また腰部や下肢の筋肉の緊張が緩和してきたタイミングで坐骨神経痛を予防するストレッチをご自宅やオフィスで実践していただいています。それ自体非常に気持ちいいようで、ほぼ毎日続けているようです。1回のストレッチは1分程度で終わるので継続するのも楽とのことです。3年以上悩まされた坐骨神経痛の症状を改善することができ、患者さんに喜んでいただけたのは本当にうれしいです。ただ稀に坐骨神経痛の中でも手術が適切な場合があります。その場合は整形外科や脳神経外科の受診をおすすめしております。

世の中の坐骨神経痛で悩んでいらっしゃる患者さんにはぜひ腕の立つ鍼灸師の治療を受けていただきたいです。

現在初診料を無料とさせていただいております。この機会に質の高い鍼灸をご体験ください。

【免責事項】

こちらに掲載された事例、体験談は患者様個人の治療成果や感想であって、万人への治療効果を保証するものでないことをご理解ください。治療による効果には個人差があります。