ぎっくり腰は1回で治す(藤沢・45歳・男性)

ぎっくり腰は1回の鍼治療で改善させることを心がけています。

患者

病名:ぎっくり腰(急性腰痛)

性別・年齢:男性、45歳

お住まい:藤沢市

お仕事:デスクワーク(内勤)

症状・経過

典型的なぎっくり腰の症状です。

・前屈みのまま上半身を起こせない。

・脂汗が出るほどの腰部の激痛で、咳やくしゃみでも痛い。

勤務先から自宅に到着して車から出ようとした瞬間に腰を砕かれるような一撃が腰に走ったようです。そのまま動けない状態で奥さんとお子さんを呼び出して、そのまま車でご来院されました。当院に来られるのは初めてだったのですが、以前にこの患者さんのご近所の方が当院でぎっくり腰の痛みを1回で治してもらったという話を聞いて頭にあったようでした。

次の日が大型連休前でご家族みんなで伊豆に行く予定になっていたのでした。なんとしても痛みを軽減させて明日の長距離運転を実行できなくてはなりません!

そういう訳でご家族の期待を一身に背負ってのぎっくり腰の鍼灸治療を担うことになったわけです。ぎっくり腰は慣れているとは言え、非常に責任の重い治療でした。笑

ぎっくり腰の針治療

ぎっくり腰の方は基本的に腰をかがめたまま動かすことができなくなります。ご家族に担がれるように当院へ入って来られました。悲痛な顔をされたまま簡単にご本人から事情をうかがって鍼灸治療に入りました。本来私は問診にはじっくりと時間をかけて行うのですが、ぎっくり腰の場合は「まず腰をなんとかしてほしい」という状態なのでまず痛みを取ることが先になります。実際は治療しながらの問診となります。

治療をしながらご家族から事情を伺うと、ご主人は若い頃から腰痛持ちで、2年に1度ぐらいはぎっくり腰を起こしてしまうようです。その都度整体やらマッサージで時間をかけてなんとなく治していくという感じだったようです。その度ごとにお仕事を休んだり、家族行事が中断してしまったりとしばしば家族全体を巻き込む事態となっていたようです。

さて、ご主人の状態は典型的な大腰筋痙攣(だいようきんけいれん)でした。大腰筋とは腰骨の前側から大腿骨(腿の骨)の上部の内側に付着する非常に大きく長い筋肉です。下の図のPsoas Major(Minor) Muscleというのが大腰筋です。これがこむら返りのように痙攣して縮んだだらどうなるか想像してください。腰が前屈みになりますね。そしてガチガチに緊張しているので神経が圧迫されて痛みも強烈です。そして体幹の中央に位置するためどこが痛いのかわかりにくいと思います。

ご主人の状態はまさにこのような状態でした。咳やくしゃみをしても痛いのはなぜでしょうか?それは咳をする際に横隔膜が激しく動きます。そして横隔膜と大腰筋の最上部は非常に近いところにあるため痙攣した大腰筋を刺激するのです。

この場合は長めの針で針治療をします。気海兪、大腸兪、外大腸兪、腰眼と言ったツボを使って手順通りの針治療を施していきます。

そして施術が終了しました。

恐る恐るベッドから横向きのまま起き上がっていただいて、「おや???」という顔をされていました。「痛くない!でもなんとなく違和感があるかな?」そして立ち上げっていただいたところ背筋は伸ばすことができ、数十分前の体勢がうそのようでした。痛みはほとんどないらしいのですが、違和感があるということで、3分ほど違和感を緩和するような腰の運動をしていただいたところ痛みが違和感もほとんどなくなったようでした。一件落着です。笑

ご家族もご本人も非常にびっくりされていました。こうしてご家族は次の日から無事に伊豆の旅行を楽しめたのでした。旅行から帰って来られてから次に土曜日にまたお電話いただいてご来院されました。長距離運転で全身が疲れたということなので腰部を中心に全身の施術をさせていただきました。

ぎっくり腰は鍼灸師である以上は2回のうちに大部分の痛みを取らないといけないと思っています。しかしこれまで患者さんからのお話を聞くとぎっくり腰を治せない鍼灸師が増えているようです。おそらく見立ての段階で既に間違っているか、針の長さを間違えているようです。ぎっくり腰を1回で取れる針灸師は、私の感覚値で3%ぐらいしかいないのではないかと思っています。

適切な治療をしたのに痛みがぜんぜん取れない場合には尿管結石、腰椎骨折、急性ヘルニアなどの可能性が考えられます。

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