筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)

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目次

1.筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?

2.筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)の原因と診断基準

3.筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)の治療・治し方

筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?

この言葉は最近になってやっと少しずつ浸透し始めた概念なのですが、非常に重要なものです。これは読んで字のごとく「筋肉やそれを覆う筋膜の痛みやしびれ」ということになります。なぜこんなにも単純な痛みの病気が重要なのでしょうか? それは筋・筋膜性疼痛症候群の痛みの発生プロセスは整形外科などので診断される痛みを伴う疾患のほとんどを説明できてしまうからなのです。

このことは整形外科医の加茂先生(※下に追記2017年10月)や米国の神経生理学者も提唱しているものです。たとえば顎関節症、五十肩(肩関節痛)、緊張型頭痛、頸肩腕症候群、頸椎ヘルニア、急性腰痛、慢性腰痛、頸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、線維筋痛症、慢性疲労症候群など、身近でもよく聞く疾患の痛みの原因がMPSの可能性が非常に高いということです。そしてこのことが明らかになった時点で今までの痛みの治療や外科手術の多くは間違いであると加茂先生は述べています。その内容を簡単に申し上げると今まで神経の圧迫などで起きているとされた痛みは、実は筋肉のスパズム(けいれん)それによる筋膜の癒着、筋膜の縮みで起きているというものです。つまりヘルニアの患者さんであれば、ヘルニアを引っ込める手術などをしなくても特定の筋肉のけいれんを抑制することで、痛みとしびれが大幅に軽減するということなのです。このことは私の鍼灸の臨床経験からも非常に納得感のあることですし、一部の医師も認めていることです。欧米ではかなり一般的です。

※ただ私の臨床経験では神経圧迫によっても痛みや痺れが起きるケースがあると感じています。その場合は筋膜性疼痛とは異なる方法で治して行きます。

この概念を世の中で初めて提唱したのは80年代の米国で、トラベル医師とサイモンズ医師の二人の共著による『トリガーポイントマニュアル』という医療者向けの書籍です。ちなみにトラベル医師はケネディ大統領の椎間板ヘルニアによる痛みとしびれを消失させたことで知られている著明な医師です。ケネディ大統領は椎間板の手術や固定術などをしても痛みやしびれが一向に改善しませんでした。しかしトラベル医師はその病態をヘルニアではなく筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)と診断士、MPS専門の治療を施しました。そしてケネディ大統領の痛みとしびれは一気に消失したそうです。

この話を聞いただけでもMPSという新しい考え方の重要性をご理解いただけると思います。

私はMPSの症状を軽減させることに強い自信を持っています。今までに藤沢や鎌倉に住む筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)が疑われる患者さんの痛みを取ってきました。そして自分のMPS(その発展型である線維筋痛症)も完治させたことで自信はさらに強くなりました。治療方法はトラベル医師の提唱したトリガーポイントの概念に基づいたトリガーポイント鍼治療という方法を用いました。

当院にご来院される方にも整形外科からヘルニアの手術などをすすめられていても、鍼灸治療で痛みが消失してしまうケースは多くあります。

※2017年10月追記。加茂整形外科について、当初は私も書籍を読んで共感するところがありました。ただ当院に加茂整形で治療しても治らなかった方が数人ご来院されました。当院では数回の鍼治療で治る程度の筋膜性疼痛なのになぜ治せなかったのか不思議です。加茂整形には1日数百人の来院患者がいることを考えると仕方ないとも言えます。人の痛みを治すのに5〜10分の治療では難しいのです。私は触診して問題がどこにあるのか考えるだけでも10分はかけます。

筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)の原因と診断基準

多くの体の痛みを説明することができる筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)はどうして起こるのでしょうか?

まずストレス(精神的・肉体的)、長時間労働(特にデスクワーク)、交通事故、むちうち、寝違えなどによって筋肉が微小な損傷を起こします。微小な損傷が短期間でおさまれば良いのですが、おさまらないと問題が起こります。そのプロセスを順を追って説明します。

筋肉の微小損傷が起きて筋肉の細胞が壊れるとそこからカルシウムイオンが放出されます。カルシウムイオンは放出されると筋肉を硬く緊張させる作用があります。

硬くなった筋肉は筋肉を流れる血管を圧迫し、筋肉を酸欠状態にしてしまいます。

酸欠になった筋肉の細胞は壊れてしまします。そしてまたカルシウムイオンが漏れ出てしまい、更に筋肉を硬くさせてしまいます。

酸欠になって壊れた筋細胞はカルシウムイオンだけでなく、発痛物質と呼ばれる痛み感じさせる物質を放出してしまいます。これが長期継続的に起きている状態が「慢性痛」です。

※発痛物質は具体的にブラジキニン、プロスタグランジン、セロトニン、ATPなどです。

さて上記のプロセスで筋肉の緊張と痛みが発生することがわかったと思います。さらに詳しく説明するとMPSの状態は筋肉が硬くなりコリコリした状態を作っています。これを医学用語で筋硬結や索状硬結といいます。そのコリコリはその場所自体が重だるさや痛みを発生するものですが、それ以上に離れた場所に痛みを放散させる性質があるのです。わかりやすい例をあげると首の奥にコリコリができるとおでこの上あたりに頭痛を発生させます。メカニズムはまだはっきりとわかっていないのですが、臨床的にそれを実感している医師・鍼灸師は非常に多いと思います。とにかくコリコリが発生すると遠隔部位にまで痛みを放散させるのです。坐骨神経痛もそうですよね。腰だけでなく、足やお尻に痛みを放散させますよね。

これがMPSの発症原因とプロセスです。いま体に痛みのある方はご自身やご家族に違和感のある体の部位を丁寧に触ってもらいこのコリコリがあるかどうか、そしてそのコリコリを押すと普段痛みのある他の場所に感覚が放散するか試してみてください。

下記は医療関係者向けになりますが、サイモンズ博士のMPSの診断基準を記載しておきます。

サイモンズ博士のMPS診断基準

◯大基準

(1)局所的な疼痛の訴え

(2)筋・筋膜の圧痛点から関連痛として予測しうる部位での疼痛あるいは違和感

(3)触れやすい筋肉での索状硬結の触知

(4)索状硬結に沿った一点での強烈な圧痛点(ジャンプサイン)の存在

(5)測定可能な部位では、可動域のあるていどの制限

◯小基準

(1)圧痛点の圧迫で、臨床的疼痛の訴えや違和感が再現する

(2)圧痛点付近で索状硬結に垂直にはじくような触診を加えたり、圧痛点に注射針を刺すことで得られる局所的ひきつり反応

(3)筋肉を引きのばしたり(ストレッチ)、圧痛点への注射により疼痛が軽快する。

※「診断には大基準5項目すべてと、少なくとも1つの小基準を満たすことが必要」とされています。

筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)の治療・治し方

筋・筋膜性疼痛症候群(MPS)の治療方法はサイモンズ医師の理論に基づいたトリガーポイント鍼治療になります。MPSを高い確立で改善させることが可能です。私はマッサージや指圧の国家資格を持っていますが、この疾患にマッサージや指圧は通用しないことがほとんどです。もしその痛みがMPSによるものであれば、私の経験上ではほぼ90%以上の方が私の鍼治療で改善しています。典型的な患者さんの例としては特定の診断をされたのに長期間治らない人。診断された疾患名としては、顎関節症、緊張型頭痛、頸肩腕症候群、頸椎ヘルニア、急性腰痛、慢性腰痛、頸部脊柱管狭窄症、腰部脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、線維筋痛症、慢性疲労症候群、五十肩(肩関節痛)、肩こりなど、巷でよく聞く病名です。これらの状態の患者さんをMPSという病態に当てはめた場合、治療方法は一貫しています。これらの痛みを持っている人はほぼ必ず体のどこかに圧痛点と言われる痛みを発生させるコリコリ(筋硬結)が存在します。例えば顎関節症であればこめかみ、緊張型頭痛であれば首の奥、坐骨神経痛であれば腰部や臀部です。このコリコリに対して医学的に正しい鍼治療を施すことで、コリコリの状態がほどけてくるのです。ほどけてくると遠隔部位に放散している痛みもなくなっていきます。

ただし、注意が必要なのは一度緊張を起こしてコリコリができてしまった筋肉というのは一度ほぐれても再度コリコリを作ってしまいやすくなります。ですので初めは定期的に治療を受けていただく必要があります。治療開始から2週間程度は週に2〜3回、それ以降は月に2回ぐらいでも大丈夫だと思います。

またMPSの再発を予防するための医学的に正しいセルフケアやご自身で実践可能な医学的なマッサージも患者さんにはお伝えしています。

コリコリを取るのなら巷にあるリラクゼーションマッサージでもいいんじゃないか?と思われる方も多いと思います。実際にそのようなマッサージを経験したことのある人ならわかると思いますが、たしかに一時的に筋肉をほぐすことが可能です。ただ、すぐにまたコリが戻ってきてしますのです。そこが巷のマッサージと医学的な治療行為として認められた鍼治療(国家資格)の大きな違いなのです。また鍼がコリコリをほぐすプロセスはマッサージのように力でほぐしているのではありません。神経の反射をつかってほぐしているので芯からほぐれるのです。このあたりの話はまた別の記事でお伝えいたします。

※MPSによるものと思われる疾患の関連記事→顎関節症の患者さん急性腰痛の患者さん線維筋痛症の患者さん急性腰痛とは線維筋痛症とは

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